【解決事例】給料の差押えが自己破産の申立てから約3週間で失効 — 名義を貸した住宅ローンで負った約1,100万円の判決債務から解放された事例

本件は、元夫側の求めで名義を貸した住宅ローンがもとで約1,100万円の判決債務を負い、パート給与の差押えまで受けていた女性が、自己破産によって差押えを失効させ、借金の支払義務を免除された事例です。受任からわずか2日で破産を申し立て、約3週間で給与の差押えを止めることができました。


🔍 依頼者の状況

  • 依頼者: 高橋典子さん(仮名・50代女性・パート勤務)
  • 当事者関係: 依頼者/元夫/債権回収会社
  • 主な争点: 判決にもとづく給与差押えへの緊急対応と、自己破産による生活再建

高橋さんは20代の頃、結婚を控えた元夫から「名前だけ貸してくれたらいい。迷惑はかけない」と頼まれ、自宅購入のための約2,300万円の住宅ローンを自分名義で組みました。当初は返済も順調でしたが、元夫の事業が破綻して元夫自身が自己破産。家庭内の不和が続き、高橋さんは2人のお子さんを連れて離婚することとなりました。

その後、元夫が住み続けていた自宅はローンの滞納により売却されましたが、多額の残債務が残り、保証会社が代位弁済(保証会社が本人に代わって銀行へ残りを支払うこと)をしたうえ、その債権は債権回収会社(債権の回収を専門に行う会社)へ譲渡、最終的に裁判を起こされてしまいました。

裁判では「名義を貸しただけ」という高橋さんの言い分は認められず、約1,100万円と年14%の遅延損害金の支払を命じる判決が確定。しばらくは元夫が分割で支払っていましたが、その支払も止まり、ついに高橋さんのパート給与が差し押さえられてしまいました。毎月の給料の一部が強制的に天引きされる状態となり、生活に行き詰まった高橋さんは当事務所に相談されました。


⚖ 当事務所の対応

① 受任からわずか2日での自己破産申立て

給与の差押えは、裁判所が破産手続開始決定(借金を整理する破産手続を始める裁判所の決定)を出すと、その効力を失います。逆にいえば、申立てが遅れるほど、毎月の給料から差し引かれる金額が積み上がっていきます。当事務所は、ご依頼を受けたその2日後に破産の申立てを行い、被害の拡大を最小限に抑える方針を取りました。

② 早期の開始決定を求める上申と、勤務先への即日連絡

申立て後も、裁判所に対して「給与差押えが続いており、早期に開始決定を出してほしい」と書面で働きかけました。その結果、申立てから約3週間で破産手続開始決定が出され、給与差押えはその日のうちに失効。当事務所は同日中に勤務先へも連絡を入れ、翌日に支払われる給料を差押え分の天引きなしで全額受け取れるように手配しました。また、事務処理の行き違いで債権回収会社側へ送金されてしまった給与の一部についても、直ちに返金を請求しました。

③ 管財手続への対応と免責許可決定の獲得

本件は管財事件(裁判所が選任する破産管財人が、財産や借金の経緯を調査する手続)となりましたが、名義貸しに至った経緯や家計の状況を資料とともに丁寧に説明し、管財人の調査に対応しました。その結果、申立てから約8か月で免責許可決定(裁判所が借金の支払義務を法的に免除する決定)を得ることができました。


💡 解決結果

給与の差押えは、当事務所へのご依頼から約3週間で失効し、高橋さんは給料を全額受け取れるようになりました。そして、約1,100万円の元金に加えて年14%の遅延損害金が膨らみ続けていた判決債務は、免責許可決定によりすべて支払義務が免除されました。

名義を貸したことから20年以上にわたって高橋さんを苦しめてきた住宅ローン問題は、ここに完全に解決しました。


💬 弁護士からのアドバイス

「名前だけ貸してほしい」と頼まれて契約書に判を押してしまうと、法律上はその人自身の借金になります。実際に使ったのが誰であっても、裁判では名義人本人に支払が命じられるのが原則で、本件の判決でもその言い分は認められませんでした。名義貸しは絶対に避けてください。

また、すでに給料や口座の差押えを受けている場合でも、あきらめる必要はありません。自己破産の手続が始まれば差押えは失効し、給料は再び全額受け取れるようになります。ただし、申立てが1か月遅れれば、その分の給料が余計に差し引かれてしまいます。差押えの通知が届いたら、一日でも早く弁護士にご相談ください。


📞 このような方はぜひご相談ください

  • 給料や預金口座の差押えを受けている方、差押えの予告通知が届いた方
  • 家族や知人に名義を貸した借金の請求を受けている方
  • 何年も前の借金について、突然訴状や判決にもとづく請求が届いた方

大東法律事務所では、債務整理に関する初回のご相談は無料となっております。
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