本件は、お母様が亡くなって間もなくお父様も亡くなり、2つの相続が重なった事例です。実家にはご依頼者の娘さん夫婦が住んでおり、実家を手放さずに解決できるかが課題でした。財産調査から交渉までを当事務所が担い、調停や訴訟を経ることなく遺産分割協議を成立させました。
🔍 依頼者の状況
- 依頼者: 森田健一さん(仮名)
- 相続関係: 亡くなったご両親の長男。相続人はご依頼者と妹(遠方にお住まい)の2名
- 主な争点: 重なった2つの相続の財産把握と、実家を残す形での分割
大阪府にお住まいの森田健一さん(仮名)は、お母様を亡くされ、その1年余り後にお父様も亡くされました。
ご両親の遺産は、実家の土地建物のほか、複数の金融機関にまたがる預貯金、上場株式、生命保険、共済など多岐にわたっていましたが、どこに何がどれだけあるのか、全体像は誰も把握できていませんでした。
さらに、お母様の遺産分割をしないうちにお父様が亡くなったため、数次相続(前の相続の遺産分割が終わらないうちに相続人が亡くなり、次の相続が重なること)の状態になっていました。2つの相続を同時に整理しなければならず、手続きは複雑になります。
そして何より、実家にはご依頼者の娘さん夫婦が住んでおり、今後も住み続けることを希望していました。「実家を売らずに、妹と円満に分けることはできるだろうか」——森田さんは当事務所にご相談くださいました。
⚖ 当事務所の対応
① 2つの相続にまたがる財産を調査し、遺産目録を作成
まず、ご両親それぞれの財産を洗い出すことから始めました。複数の金融機関への照会、証券会社の取引残高の確認、生命保険・共済・年金保険がどの口座に入金されているかの確認、不動産の評価額の確認などを行い、2つの相続それぞれについて遺産目録を作成しました。
② 実家を残す「代償分割」を提案
実家にご依頼者の娘さん夫婦が居住している事情を踏まえ、ご依頼者が実家を取得し、その代わりに妹へ代償金(取り分に相当するお金)を支払う「代償分割」を提案しました。遺産目録と資料一式を妹側にお送りし、算定の根拠を示しながら具体的な取得額を提示しました。
③ 交渉により、2つの相続をまとめて解決
妹側との交渉を重ね、家庭裁判所の調停を経ることなく、ご両親それぞれについて遺産分割協議書を作成して合意に至りました。ご両親に関する立替金の清算も協議書に盛り込み、後々のトラブルが残らない形で一括して解決しました。
💡 解決結果
交渉により遺産分割協議が成立し、森田さんは実家の土地建物を含む約4,500万円相当の遺産を取得しました。妹へは代償金として約3,000万円をお支払いしています。娘さん夫婦は実家に住み続けることができ、裁判所の手続きを経ることなく、ご両親の相続をまとめて終えることができました。
💬 弁護士からのアドバイス
ご両親が相次いで亡くなると、前の相続の遺産分割が済まないうちに次の相続が始まる数次相続になることがあります。この場合、誰が何をどれだけ相続するのかという関係が複雑になり、遺産分割協議書も相続ごとに作成する必要があります。放置すると、さらに相続人が亡くなって関係者が増え、収拾がつかなくなることも珍しくありません。
また、実家に相続人やその家族が住んでいるケースでは、「売却してお金で分けるしかないのか」と諦めてしまう方がいらっしゃいます。しかし本件のように、代償分割によって住まいを残したまま解決できる場合があります。そのためには、遺産の全体像を正確に把握したうえで、代償金の額について相手方が納得できる根拠を示すことが欠かせません。
「相手と直接話すと感情的になってしまう」という場合でも、弁護士が代理人として資料に基づいた提案を行うことで、調停に進まずに解決できることは少なくありません。
📞 このような方はぜひご相談ください
- ご両親が相次いで亡くなり、相続の手続きが複雑になっている方
- 実家にご自身やご家族が住んでおり、手放さずに遺産分割をしたい方
- 遺産がどこにどれだけあるのか分からず、調査から任せたい方
大東法律事務所では、相続に関する初回のご相談は無料となっております。
大東市のJR住道駅徒歩3分。東大阪市・門真市・四條畷市・寝屋川市など近隣地域からもご相談いただけます。
